企画営業って、求人の募集でよく聞きますが、どのような営業なのでしょうか?
お客様の提案するために、普段から企画を練って体裁を整えているような営業の事でしょうか、それとも、営業マン任せで、企画書がなくてもお客様が受け入れる提案ができる営業をいうのでしょうか?
ここでは企画営業に必要なスキル、向く人向かない人、適職を見極める方法について紹介します。
こんな情報もあるんだ
企画とは
企画を辞書で調べると「あることを行うために計画をたてること。または、その計画」とあります。
要するに、「何かを行う」のは、誰か、誰のためにそれをするのか、その目的は何かを聞き出すことができない限り、企画立案することはできないということになります。
考えれば当たり前のことです。
個人が家を建てるにしても、なぜ立てるのか、だれのために建てるのか、その目的は何かを明確にせずに家を建てる人はいません。
企業が行う事業であればなおさらです。
営業とは
営業を辞書で調べると、「利益を得る目的で、継続的に事業を営むこと」とあります。
普段使われている「営業」と少しニアンスが違うように思います。普段使う営業というのは、職業を指しています。つまり、顧客との折衝を担当する部門に従事する人です。
企画営業って
では、企画営業とはどのようなことをするのが本来の仕事なのでしょうか?
企画と営業の意味からすると、「お客様が何かを行う際に企画提案できる」営業マンということになるのではないでしょうか?
聞き取り能力が必要なのか!
企画営業に必要なスキルは?
企画営業をするには何が必要になってくるのでしょうか?
情報収集能力
まずは、お客様が何かを行うときの目的をしっかりと聞き出す能力が必要です。
・何のために行うのか?
・どんな人に対してなのか?
・予算はどれくらいあるのか?
・売上目標はいくらか?
・対象になる店舗はどこか?
・ネットでも販売するのか?
などなど、お客様の状況によるのですが、できるだけ多くの情報を集めることができなければ、お客様が納得できる企画を立てることはできません。
専門知識を持つ
聞き取るためには、お客様の業界の専門知識が必要です。
・競合はどんな企業か?
・その企業が行ってきた企画にはどんなものがあるのか?
・競合他社が行ってきた企画はどんなものがあるのか?
・販売ルートはどうなっているのか?
・業界トップの顧客層はだれか?
・業界誌の有無。
など、これら以外にも、業界の知識は必要です。
知識があれば、聞き取る内容も自ずと深くなってきます。深くなって来れば、より良い企画を立てることができます。
提案技術を持つ
企画を立てることができたとしても、お客様に提案する能力が低ければ、納得してもらうことはできません。
納得してもらうためには、「企画書」が必要になります。そして、企画書に書かれた内容をなぜ、必要なのか解りやすく、相手の心に響くように話すことができる能力が必要になります。
また、企画書は、後で一人歩きしてしまうので、納得してもらえるかどうかの大きな比重を締めるため内容が充実していることは言うまでもありません。
デート中でも情報収集はできる!
お客様のためになることを考えているか?
上記に述べたこと以上に大切なのが、普段からお客様のことを考えているかどうかです。
お客様のことを考えていれば、競合他社の情報も集めるようになりますし、百貨店や量販店、専門店など販売ルート先の状況も調べるようになります。
そうして、集めた情報をお客様にフィードバックするようにしていれば、いろんな業界の話を聞くこともできるようになります。
これらが、いざ、というときに大いに役に立つのです。
依頼を受けた時にだけ考えるのではなく、普段からお客様のために意識し、情報を集めることが大切です。
任せてください!
他の業界の事例に当てはめて考える
お客様は、自身の業界のことはよく知っていますが、他の業界のことはほとんど知りません。だから、他の業界の情報を伝えても感心してくれます。
日本では、いろんな企画が立てられていますが、オリジナルのものはほとんどありません。アメリカなどの海外の事例を日本風にアレンジしたり、他の業界の事例をアレンジして別の業界で使うことがほとんどです。
ですから、一業種だけを見ているのではなく、自分が気になる2~3の業種をマークしているだけでも、いろんなことが見えてきます。
・なぜ、コマーシャルが変わったのか?
・なぜ、キャンペーンが変わったのか?
・あの新製品が出てきたのはなぜか?
など、漠然とマークするのではなく、少し興味を持ってマークしていると入ってくる情報も変わってきます。
なるほど
企画営業に向く人
改めて、企画営業に向く人はどんなタイプの人なのでしょうか?
・お客様のニーズを把握し、困りごとを聞き出す能力
・柔軟な発想力がある人
・新しいことを考えるのが好きな人
お客様のニーズを把握し、困りごとを聞き出す能力
お客様がキャンペーンか何かをするのを待っているのではなく、こちらから話を持ち掛けて提案できれば、競合他社とのプレゼンはなくなります。
そのためには、常日頃からお客様の困りごとは何かを察知するためのアンテナを立て、お客様と話し込むことです。
そうすれば、自然と客様から会社の困りごとが入ってくるようになります。
柔軟な発想力がある人
企画を立案するには柔軟な発想が大切です。
「一を聞いて十を知る」ということわざがあるように、何かに興味を持てばそのことをとことん調べてみることです。
そんなことが積み重なっていろんな知識を身に付けると、柔軟にものごとをとらえられるようになります。
そうすれば、自然と柔軟な発想ができるようになります。
新しいことを考えるのが好きな人
新しいこととは流行を追うことではありません。
お客様の会社でやったことがないようなことです。他の業界でやっていたキャンペーンを研究してみれば、お客様の会社でもできることがあったりします。
また、いろんなキャンペーンの組み合わせから、新しいことができたりします。
そもそも新商品とは、何かと何かの組み合わせなのです。これと同じで、いろんなキャンペーンを研究し、組み合わせてみればどうなるのかというようなことを考えることです。
こんなのどうですか?
企画営業に向かない人
では、企画営業に向かない人はどんな人なのでしょうか?
・ルーティンが好きな人
・新しいものに興味がない
・前例を踏襲する人
ルーティンが好きな人
毎日の決まった仕事をこなすのが好きな人は、企画営業に向いていません。
変化を好まず、日々、そつなく過ごしたいと思っている人なので、企画営業のように新しいことを考えたり、提案したりして変化を楽しむことを好みません。
また、働く時間もできるだけ定時にと考えるので、企画営業のように就労時間が不規則だったり、場合によっては休日返上で働くというような環境には耐えることができません。
いつも決められたことをこなし、臨機応変に仕事を勧めるのが苦手なタイプは、企画営業に向かないといえます。
新しいものに興味がない
先にも述べましたが、企画営業は何事にも興味を持ち、知識を吸収していくからこそ提案ができるようになります。
お客様も前向きに考える営業マンと深い話をしてこそ時間の優位性が生まれます。
しかし、新しいことに興味を持たず「今のままがいい」と考える人は、企画営業に向いていないといえます。
前例を踏襲する人
企画営業は、売上を上げるために今までにない新しい企画を提案することが仕事です。
そのためには、常にいろんなことにアンテナを張り巡らせておかなければいけません。
「今までそんなことはしたことがない」というような企画提案が必要です。
社会はめまぐるしく変化しています。新しいことにチャレンジしない限り未来はないといっても過言ではありません。
「
しかし、前例を覆すのは、担当者を説得しなければいけません。多くの場合は、前例を作った人に申し訳ない」という感情が支配し踏み切ることができません。
そんな気持ちを払拭させて、新しいことにチャレンジするように仕向ける熱いハートも必要です。
このようなことが苦手だなと思う人は企画営業に向いていないといえます。
しっかりサポートさせていただきます!
個人スキルではなくチームでことにあたる
ネットの出現により、社会情勢が複雑になりすぎて、キャンペーンを企画するにしても個人のスキルだけではどうにもならなくなっています。
今までなら、電波、新聞、雑誌、店頭ときれいに住み分けができてキャンペーン企画を立案できましたが、ネットの出現により、その方法は多様化しています。
特に、ネットに関しては告知の仕方がいくつもあって一人が持っている知識だけではよい企画が立てられなくたっています。
よい企画を立てるためには、その道の専門家が集まって企画を立てることです。
小さな会社であれば、フリーランスを集めて企画するのもいいでしょうし、外部の会社と協力して企画するのもよいと思います。
お客様への質の良い提案ができるのは、大手企業だけとは限りません。フリーで仕事をしている専門家集団がよい企画を立てる時代ではないでしょうか。
まとめ
営業というより「企画営業」という方が体裁が良い気がします。お客様の先で名刺を出した時や求人の募集をかける時でも、なんとなくよさそうな気がします。
しかし、実態は企画を立てることができない営業マンが多いのです。
まずは、知識を身に付けると同時に、情報を収集することです。
お客様のことを考えて情報を入れる。気になる業界もマークして情報を入れるように心がけていれば、聞き取り能力も上がるようになります。話す能力を向上させるには、訓練するか、場数を踏むしかありません。
本当の意味での企画営業ができるようになれば、業績も上げることができるようになります。