チラシを配布する方法は、限定されるようになってきました。今までは、手当たり次第でも配布することができたのですが、いろんな法律上の規制などで配布することができるところも減少してきています。
ポスティングだけではなく、タウンプラスや地域の媒体誌への折込なども組み合わせて実施する方がよいでしょう。
チラシの配り方が重要なのね。
チラシを配る前にしておくこと
チラシの配り方も限定されています。しかし、何もしないわけにはいきません。そこで、一般的な配布の仕方よりも効果的なチラシの配布の仕方をご紹介します。
エリアを決める
チラシの配布は、エリアを決めて徹底的にすることです。
商圏の参考として、ロードサイド店で2~3㎞、徒歩や自転車で来店する店の商圏は1.5㎞です。この商圏内に、競合店はどこにあるのかを調べ、バッティングするエリアを調べます。
バッティングエリアを含め、チラシ配布重点エリアを決めて、配布回数を決めます。次に、重点エリア以外のエリアへの配布回数を決めます。
このようにエリアと配布回数を決めると効率よく配布することができます。
配布のタイミング
チラシの反応を上げるにはタイミングが必要です。
例えば、洗濯機が順調に動いているときには、洗濯機のことなど全く考えません。しかし、故障するとたちまち、洗濯機のことを考えるようになります。
この考え始めた時が、必要なときのタイミングです。このタイミングに、チラシが手元に届けば興味を持って見てもらえるのです。
このようなタイミングを知るには、顧客データの分析しかありません。
Aという商品を買ってくれる人が、何曜日に多いのか、月の内、何日ごろか多いのかがわかるだけでも、A商品を買ってくれるタイミングがわかります。
これがわかると、チラシを配るタイミングもわかります。たとえ、お客様でなくても自店のお客様の動向と似ている可能性が高いからです。
顧客分析は重要です!
チラシ配布の方法
チラシの配り方は、いろいろあります。
・お店で手渡しする方法
・近隣へのポスティング
・街頭配布
・情報誌への折込
・配達地域指定便(タウンプラス)
・新聞折込
と、方法はいろいろあります。
どの方法を選択するにしても、1つだけではなく、複数を組み合わせて配布することをお勧めします。
お店で手渡しする方法
お店で会計のときや席に案内して注文を聞くときなどに一声かけて紹介するのは大切なことです。
すでに、あなたのお店を選んで来てくれているお客様ですから警戒心もありません。むしろ、好意を持ってくれている可能性が高いのですから、できるだけチラシを手渡しするようにしましょう。
この時気を付けなければいけないことは、バッグに入るサイズに折っておくことです。
近隣へのポスティング
近隣へポスティングする場合は、先に紹介したにエリアを重点エリア、やや重点エリア、遠方エリアというふうに、商圏を3つくらいのエリアに分けて、配布回数を決めて計画的にポスティングすることです。
例えば、イベント1ヶ月前からは、重点エリアに毎週入れる、やや重点エリアには3回入れる、遠方エリアには2回入れるなど、計画的に配布することです。
ポスティングの際に気を付けなければいけないことは、「ポスティング禁止」というような貼り紙がある集合住宅にチラシを入れないことです。
以前に、チラシ配布で裁判になって、配布側が敗訴した事例があるからです。
街頭配布
街頭配布の目的は、チラシを受け取ってもらうことはもちろんですが、「ここに店がありますよ」ということを認識してもらうことも、目的の一つです。
ですから、駅前で配布するよりもお店のユニフォームや法被を着用して、店頭で配布する方が効果的です。
駅前よりも店頭で!
情報誌への折込
ポスティングするのが難しい場合、地域の情報誌にチラシを折り込むのもいいでしょう。
情報誌発行会社に問い合わせれば、配布エリアがわかります。その中で、あなたのお店に必要なエリアだけを指定して、折り込んでもらえばよいのです。
気を付けたいのが、情報誌の発行日です。新聞と違い、毎日発行しているわけではないので、発行日とイベント日が合致するかどうかを調べることです。
ギリギリではなく、イベント日が決まればすぐに、地域情報誌の発行日と配布日を問い合わせて確認するようにしてください。
配達地域指定郵便(タウンプラス)を使う
ポスティングでは入れられない地域でも、配達地域指定郵便を使えばポストにまで届けることができます。
これは、日本郵便のサービスの一つで、封筒に入れたチラシなどをこちらが指定した地域に配達してくれるものです。弊社は大阪市西区靭本町1丁目にあるので、靭本町1丁目を指定すれば、この町名の全世帯に郵便物を届けてくれます。
25gまでなら一通29円、50gまでなら42円、100gまでなら56円と、DMで出すよりも安価な金額で出すことができます。
新聞折り込みを使う
新聞折り込みの反応が落ちたとはいえ、まったく止めることはできません。もしかしたらという淡い期待が少なからずあるので、頻度を減らしても止めることはないと思います。
ただ、50代以上の新聞購読率は50%を超えるので、この層をターゲットとする場合は、新聞を活用してもいいでしょう。
効果は落ちてるよな!
複合配布が大切
ここにいくつかの配布方法を紹介しましたが、どれか一つというのではなく、いくつかを組み合わせて配布するとよいでしょう。
配達地域指定郵便を使うならエリアも確実に決めることができ、しかも千世帯に配布されるのですから効率はいいと思います。
しかし、費用を考えると、ずっと続けると負担が大きくなってきます。ですから、組み合わせるのです。
毎週入れるとすれば、週3回はポスティング、1回は配達地域指定郵便という具合に使い分けることをお勧めします。
組み合わせると効果的!
やってはいけないチラシの配り方
では、やってはいけないチラシの配り方です。上記の配布の仕方と真逆になります。
エリアを決めないで配布する
エリアを決めないで配布することは少ないと思います。しかし、毎回、配布エリアを変更していることがあります。
今回はA地区、次回はB地区という具合に、その都度、エリアを変えている場合です。
このようなチラシの配布をすると、認知度が上がらず、チラシの反応を取ることができません。決めた商圏内に配布するようにしてください。
商圏外で配布する
意外と商圏外にチラシを配布している企業が多いのです。それは、お客様がどこから来ているのか分析できていないからです。商圏を決めるには、まず、お客様の分析をすることがスタートです。
分析の結果、半径500mからのお客様が9割を超え、1割のお客様がそれ以外からの地域とした場合、商圏は明らかに半径500m以内です。1割のお客様を分析すれば、多くの場合は、お客様からの紹介で来店しています。
まずは、商圏外にチラシを配布しないことです。
チラシだけを配布する
新聞購読率の低下に伴い、ポストを開けるまでの期間が延びています。ポストを除くとチラシが山のように入っていることも珍しくはありません。
このような状態でチラシだけを入れると、完全に他のチラシに混ざり込んでゴミ箱行きになる可能性は大です。
そこで、チラシだけを入れるのではなく一工夫が必要になります。
透明の封筒に入れてかつ紙を厚くするとか、クリアファイルに挟んで投函するなどひと手間と費用をかけるとお客様の手元に届きやすくなります。
ポスティング禁止の建物に投函する
絶対にやってはいけないのが、ポスティング禁止と貼り紙の出されているマンションへのポスティングです。
多くのマンションの場合、ポストは敷地内になります。そこへチラシを入れて苦情が来て争いになったとした場合、不法侵入で裁判に負けてしまっている例がでています。
そうなると、評判を落としてしまってポスティングどころではなくなってしまいますので、くれぐれもポスティング禁止の貼り紙のあるマンションには投函しないように気をつけてください。
Yes!
チラシの配り方に許可は必要?
チラシを配布する際に、警察の道路使用許可を得なければならない場合があります。それは、街頭でのチラシ配布です。許可を取得しなかった場合は、3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金が科せられます。
許可申請については、最寄りの警察署ですることができます。ちなみに弊社がある大阪市西区であれば、「大阪西警察 道路使用許可」で検索すれば、申請に関する詳しい情報があります。
まとめ
チラシの配り方は、一昔前のようにいかなくなってきました。新聞購読率の低下、ポスティング禁止の建物が増えたことにより、チラシも工夫して配布しないと、反応を得るのが難しくなってきています。
配布時の工夫だけではなく、配布するエリアについてもお客様を分析したうえでエリアを決めて、効率よく配布できるようにすることをお勧めします。