集客のテクニックとして使えるものには、何があるのでしょうか?
あなたは、集客についていろんな本を読んだり、集客セミナーに出掛けたりしたのではないですか。そして、「なるほど、そうすればいいのか。」と知識だけを持ち帰って実践できていないのではないでしょうか。
集客のテクニックとは、集客のための手法です。しかし、知識を蓄えて、見識に高め、胆識に落として実行するものなのですが、これが簡単にできないのです。
なぜなら、目指すべき道を決めていないからです。
事業の目的を決める
このような話は、集客テクニックとは全く関係が無いように思われるでしょうが、実は、そうではありません。
目的が決まっていなければ、どこを目標にして向かえばよいのか定まりません。定まらないということは、従業員も目標がなく、なんとなく仕事をしていることになってしまいます。
これでは、全員のベクトルが合わずに力が分散してしまいます。
また、目的がなければ、熱意をもって行動を起こすことができません。
熱意を持つことができなければ、何事も中途半端で終わってしまい成功することはありません。
それほど、熱意は大切なのですが、目的が決まっていなければ熱意は湧きあがってきません。だから、目的を決める必要があるのです。
目的は何?
目指すべき道
目指すべき道とは、何のことでしょうか?
それは「志」とも置き換えられます。
人は、この世に「生」を持ったからには、天から与えられた「固有の用」があるといわれています。つまり、自分しかできないことです。それに気づくことができれば、成功は8割がた手に入れたも同然といわれます。それが「志」です。
坂本竜馬の話を思い出してください。
元々は、攘夷派であったのです。だから、開国を押す勝海舟を切りに行ったのです。ところが、海舟の話を聞くにつれ、「このままでは日本は危ない、国が一つにまとまって異国の侵略に立ち向かわなければいけない」と、開国論者になったのです。これが、竜馬に「志」の立った瞬間です。
そのために何をすべきかは、後の竜馬の活躍でわかることと思います。
無鉄砲ではありまましたが、目的を達成するために知恵を絞り、実践に移したことは周知の事実です。これらは「志」からくる熱意が突き動かしたのです。
「志」が立てば、目指すべき道をまっしぐらに脇目も振らずに進むことができます。そして、志をなすために、数々の目的が出てくるのです。
その目的を達成するために、熱意だけではなく、集客のテクニックが活かされるのです。
目標も見えるようになる!
集客テクニックは集客ツールではない
志が立てば、集客テクニックが集客ツールではないことがよく解ります。ツールはしょせんツールでしかありません。
要は、何をどのようにして伝えるかが大事なのです。
伝え方にもテクニックがありますが、そんなものよりも、自分の思い(熱意)を自分の言葉で、力強く伝えるほうが、はるかに人を動かす力があります。
そのためのツールであれば形はどうでもよいのです。
思いを伝える!
集客テクニックについて
とはいえ「志」を表現することができなければ、伝えることができません。どのような表現方法があるのかを紹介します。
・キャッチコピーの作り方
・限定やお得の意味
・見込み客を集める
キャッチコピーの作り方
キャッチコピーを作る方法は、いろんなところでセミナーなどが行われています。
よく言われるのが、キャッチコピーの中にターゲットを入れるとか、驚かすようなコピーがよいといわれます。
果たしてそうでしょうか。
キャッチコピーとは、元来、こちらの思いを伝えるものです。それが、テクニックに走りすぎて、テクニック論にだけ焦点があてられるようになったのです。
キャッチコピーを作る上で大切なのは、誰に何を伝えたいか、そのためにはどのような表現が良いかということです。
ペルソナとよく言われますが、「誰」を明確にしなければいけません。
突き詰めると、ご近所の〇〇さんという具合に。そして、この人がどのようなことを考え、どのような行動をとるのか、何と伝えれば商品を購入してくれるのかを考えれば、キャッチコピーは出来上がります。
限定やお得の意味
ペルソナに伝えるキャッチコピーができたとしても、もう一押ししたいときに使うのが、「限定」や「お得感」です。
「限定〇名」や「限定〇本」「限定〇日」などがこれにあたります。
「限定」といわれれば「急がないと」と思うかもしれません。
また「お得」は「〇%OFF」「半額」「送料無料」「もう一本」などがこれにあたります。「限定」と同じく、「今買えば得なんだ」という訴求が行動を駆り立てるのです。
見込み客を集める
商品によっては、「今すぐ客」を集めるよりも「見込み客」を集める方が効果的な場合があります。
高額商品やノウハウ商品の場合が、これにあたります。
この場合は、「オファー」を用意します。要するに資料請求です。
資料を請求してもらった見込み客に、次のアプローチをしながら、興味を深めてもらって購入に結び付ける。そのために必要なものです。
集客ツール
上記のようなものは、キャッチコピーで想いを伝えるときの付属物のようなものです。しかし、どのようにして使うのか。それは集客するためのツールです。
以下に、集客するためのツールを紹介します。
折込チラシ
集客ツールとして頻繁に使われる新聞折込チラシです。一昔前は多くの業種で使われていましたが、デジタル化により新聞購読率が低下し使う業種が減少しました。
現在では、40代以下の新聞購読率は30%以下になっているので反響が低くなっています。しかし、50代以上になると50%を超えますので、まだ有効です。
チラシ制作の注意点は、キャッチコピーと目に留まるデザインの工夫が必要です。
ポスティング
広域ではなく、店舗など集客場所から比較的狭いエリアからの集客に使います。
ポスティングする際は、エリアを細分化することが大切です。役所の人口統計表を見れば、年齢別、性別人口や世帯数が発表されているので、これを基にターゲットが多く居住する場所から優先順位をつけてポスティングしていくと効果的です。
DM
DMは基本的に既存客に対して使います。
郵送で出すため郵送費がかかるのと、開封率を上げる工夫がないとムダになる可能性があります。
DMはいろんな形態があります。封筒に入れる、ハガキ、圧着ハガキなどありますが、情報量が多くない場合は、圧着タイプのハガキを使えば、開封率の心配もなく、情報がお客様に届く可能性が高くなります。
ホームページ
今は、ホームページは持っていることが当たり前。無いと信用が得られないという存在になっています。
しかし、今後はホームページを活用して見込み客を獲得したり、商品を販売するためのものになってきます。
そのためには、ホームページにアクセス数を増やす努力が必要になります。良質のコンテンツを書く、PPCなどの広告を打つなどして、検索時に上位に表示されることが必要です。
活用するためには定期的にホームページの状態を解析し、セッション数やどこで離脱するかなどを分析し、改善することが大切です。
リスティング広告
GoogleやYYahooに広告を掲載し、クリックされたときに費用が発生する広告です。毎月の広告費を決めることができるのができるので、予算をオーバーすることはありません。
リスティング広告も大切なのは、分析です。かけた費用でいくつのクリックがあり、目的のサイトには何人が来て、目的達成数は何人だったかを分析し、広告の費用対効果が合うのか、それとも改善が必要なのかを分析することです。
ブログ(オウンドメディ)
アクセスを集めるのに欠かせないのがブログです。
かつては、Web上の日記のように使われていましたが、今は、コンテンツを作成するために使います。
ユーザーが求めているキーワードからコンテンツを作成することで、検索時に上位表示されるようになればアクセスを集めることができるようになります。
そのためには、良質のコンテンツが必要になります。ユーザーが求めていることの解決策がきっちりと書かれていると上位に表示されるようになります。
メルマガ
ホームページなどで集めた見込み客も放置しておくと意味がありません。
メルマガを利用して、少しずつ情報を提供し、それにより商品やサービスの興味を深めてもらい、やがて購入してくれるように導いていく役割があります。
「メルマガは、もう古い」といわれますが、興味を持ってくれた人に情報提供していくのには有効な方法です。
SNS
飲食店のなどで口コミを拡散するのには有効な集客ツールです。
おいしそうな料理の写真を載せたり、お店の様子を載せるだけでも効果があります。また、割引クーポンの情報を発信するのも効果的です。
展示会
展示会は、自社で行う場合とイベントに出展する場合の2つの方法があります。
効果的なのは、毎月、もしくは2ヶ月に1度自社で展示会を開き、お客様との関係性を築くことです。
イベントに出展する場合は、いただいた名刺を基に、後日に電話やメールで連絡を取り商談の機会をいただくというのが一般的です。
プレスリリース
新聞社や雑誌社だけではなく、ネットニュースを流している媒体各社の自社の商品情報を提供し、媒体に紹介してもらうやり方です。
新商品の発売や新規店舗を出した場合など、新しい取り組みがあった場合に利用すると話題に取り上げてくれる可能性が高くなります。
取り上げてくれて媒体に紹介されると、宣伝効果は格段に高まり、引き合いなどが増え集客が期待できます。
新聞・雑誌広告
新聞や雑誌に広告を出す場合は、広告費は高額になります。その反対に、信用は上がります。
自社商品のターゲットに合わせて、出稿場所を決めなければいけません。これが合っていないと高い費用をかけたのに効果がないということになってしまいます。
フリーペーパー
ほとんどの地域に存在する地域情報誌(フリーペーパー)。
地域に特化したお店などが使うと効果的です。ただし、広告の効果を測るため仕掛けが必要です。
広告を切り取って持ってきてもらう、合言葉を決めるなど、広告を見て来店してくれた人数と金額を計測することを忘れてはいけません。
動画
動画も集客に有効な手段です。動画を本格的に活用しているお店や企業はまだまだ少なく、真剣に取り組めば集客の効果は期待できます。
テーマを決めて配信するとユーザーを集めやすくなります。
YouTubeチャンネルを作成し、動画をアップしていくのがお勧めです。
看板
看板もいくつかの用途があります。
店頭でのお店の名前を知らせる看板、お客様を見せ内に誘導するPOP的看板、遠方からお店に誘導するための誘導看板、認知度を高めるためのイメージ看板があります。
商店街や繁華街で必要になるのは、POP的看板です。ロードサイドのお店は、名前を知らせる看板や誘導看板が必要になります。
つまり、お店の立地によってどの有効な看板を選択することが大切です。
まだまだ方法はありますが、テクニックだけに頼ってはいけません。
大切なことは、目的を決めることです。
まとめ
集客のテクニックを使う前に、「志」を立て、目的を従業員全員で共有し、ベクトルを合わせることが重要です。
これができれば、キャッチコピーなどにテクニックではなく、ターゲットに何といえばよいのかを自分の言葉で伝えることです。
集客にテクニックに捉われすぎると効果が表れてきません。