ポスティングで効果を出すコツは、まず配布エリアを決めることです。次に、配布のタイミングを計測すること。
この2つの統計をとることで、チラシなどの印刷物を手に取って見てもらえるようになります。
もちろん、注意を引くデザインであることは言うまでもありません。
一昔前ならポスティングしたチラシは目につきやすかったのですが、新聞購読率が落ちた昨今では、住人がポストを開けるまでの期間が長くなり、開けた時にはチラシの山というのが現状です。この中でいかにして目立つようにするのかが効果を出せる鍵になります。
チラシでいっぱい!
ポスティングとは
ポスティングとは、広告宣伝を目的にして、チラシなどを各戸の郵便受けに入れる行為のことをいいます。
地方自治体など公共性のある情報物が入ることがあります。
そもそもポスティング必要とされたのは、新聞を購読しない住戸にチラシなどが入らないので、地域にくまなくチラシなどを入れることが目的でした。本来の目的は、新規客の獲得のためです。
昨今では、情報がデジタル化し、新聞購読率の低下に伴い、新聞折込の数が減少し、ポスティングの数が増えています。
ポスティングのメリット・ディメリット
ポスティングには、メリット・ディメリットがあります。それらを吟味したうえで行うことが大切です。
何気なくやってみて、結果が出なければ改善策も講じず、後悔することになってしまいます。
ポスティングのメリット
ポスティングのメリットは、いろいろなことが書かれています。
コストが安く抑えられる、ターゲットが見てくれる可能性が高い、近隣住民とコミュニケーションが取れる、試供品を同時に配れる、全戸に届けることができるなどありますが、
実際のメリットは、「全戸に届けることができる」「試供品を同時に配れる」の2店ではないかと思います。
全戸に届けることができる
新聞折込の場合は、新聞購読者にしか届けることができませんが、ポスティングはエリア内の全住戸に届けることができます。
但し、集合住宅で「ポスティング禁止」や「投函禁止」を掲げているところには入れることができません。
裁判になると負けてしまった事例があるので気を付けてください。
試供品を同時に配れる
試供品をチラシなどと同時に配布することができるのは、ポスティングの大きなメリットです。
新聞折込では絶対にできませんし、郵送となると全戸のリストが必要ですし、郵送費もかなり掛かることになります。
ポスティングディメリット
ディメリットも多くあります。
クレームが起きやすい、1日の配布数に限度がある、天候に左右される、ポスティング費用が高い、業者の質が一定ではないなどが該当します。
クレームが起きやすい
クレームが起きやすい理由は、許可なく郵便受けにチラシなどを投函するからです。
投函された側は、「ゴミになるだけなのに、勝手に入れるな」という気持ちになるので、当然といえば、当然かもしれません。
少しでもクレームを防ぐために、先ほども、紹介したように「投函禁止」を掲げている集合住宅や「チラシ不要」と書かれている住居には入れない。
また、ドアに挟んだり、郵便受けからはみ出さないように投函するなど気を付けることが大切です。
いいかげんにしてよ!
1日の配布数に限度がある
ポスティングの場合は、一日に配布する数が限られているということです。
集合住宅の場合は、早く投函できますが、戸建て住宅の場合は時間がかかります。
ちなみに、1時間でポスティングできる数は150~200枚程度です。1万枚をポスティングするとなると一人で配布した場合は、1日6時間配布するとして8.3日~11.1日。
3人で配布すれば、2.7日~3.7日かかることになります。
従業員一人が1000枚を配布しようとすれば、仕事終わりの2時間程度しかできませんので、2.5日~3.3日かかることになります。
天候に左右される
晴れや曇りの日は、影響ありませんが、雨の日は影響があります。
チラシが濡れてしまうので配布を見送ることもあります。チラシが濡れない程度の雨としても作業効率は落ちるので、配布数は減少します。
雨の日はお休み!
H4ポスティング費用が高い
新聞折込と比較した場合、費用は2倍~3倍以上になります。
1枚の単価が格安の業者もいますが、きちんと配布してくれるかどうかも心配です。
1枚5円で配布してくれた場合、1時間の配布数は150~200枚ですから750円~1000円になるので、採算が合うかどうかは疑問です。
10円であれば、1500円~2000円で、採算が合うと思います。
業者の質が一定ではない
業者の数が一定でないというのは、指定エリアで全戸きちんと配布してくれるかどうかということです。
きっちりしているところは、エリアごとに配布の様子の写真と実際に配布した数を報告書として挙げてきます。
いい加減なところは、詳細な報告がないので、きちんと配布したかどうかわかりません。
悪質な業者は、半分ほど撒いて、残りは捨ててしまうところもあるようです。
業者選びは、慎重になることです。
配布エリアを決める
ポスティングするには、配布エリアを決めることです。
広すぎず狭すぎず、適正なエリアを設定することが大切です。
目安として、ロードサイド型の場合は、半径3kmまで、商店街や住宅地の場合は、半径1.5kmまでになります。
英愛を決める際には、お客様の住所がわかっていれば、所在地を地図上にプロットすると分布が一目でわかります。
その中で、重点地域や競合店と重なるエリアは1回ではなく、複数回入れることをお勧めします。
重点エリアは、お客様が多い地域から順番に決めていくことです。
世界中がエリアなの!???
配布のタイミング
配布のタイミングとは、配布する曜日と時間です。
これは、何回か試してみて統計を取るしかありません。新聞折込の場合は、チラシが少ない月曜日や火曜日の反響が高いといわれますが、本当のところは統計を取ってみないと解りません。
業種によってことなるので、各自が統計を取ることをお勧めします。
ポスティングも分析が必要
配布のタイミングでも少し述べましたが、いろんなことのテストが必要です。
・何曜日にポスティングすれば効果があるのか?
・月の内、いつごろに出せば効果があるのか?
・チラシの形状によって反応が違うのか?
・紙の厚さによって反応は変わるのか?
・封筒に入れた場合はどうか?
・カラーとモノクロではどうか?
など、いろんなことをテストしながら行うことが大切です。
単に、作成したものをポスティングしているだけでは、反応を上げることはできません。
分析は重要よ!
ポスティング能率を上げる方法
ポスティングも配布できる限度はありますが、一枚でも多く投函することができれば、それに越したことはありません。
そのための方法を下記に紹介します。
紙に厚みを持たせる
チラシに使用される紙は、新聞折り込みの費用のことも考えているので薄い紙を使っている場合がほとんどです。
この紙で印刷されたチラシを郵便受けに投函するのは、一枚を取り出しにくい、郵便受けに入れにくいということで手間がかかります。
厚め紙を使うと折れ曲がることもなく、郵便受けに入れやすくなります。また、他のチラシは、紙が薄いので差別化されます。つまり、他のチラシに混ざらないということです。
混ざらなければ、手に取ってもらえる確率が増えるので反応率が上がる確率も上がります。
紙のサイズ
紙のサイズも配布効率を上げるために大切です。
通常、チラシに多いサイズはB4です。このサイズのままだと郵便受けに入らないので半分に折るなど、配布前に費と手間かかります。
A4以下のサイズだと折らずにポストに入るので、半分に折るなどの手間が省けます。
開封率を上げる方法
手間や費用をかけてポスティングするのですから、手に取ってもらえるようにすることが大切です。
そのために各社、いろんな工夫をしています。
透明封筒に入れる
手に取ってもらえる確率を上げるには、他との差別化が必要です。そのための工夫として透明の封筒にチラシを入れるのも、一つの方法です。
ざらざらした紙の山の中に、ツルッとした透明封筒があると混ざることはありません。そうなると、厚い紙と同じように違和感があるので手に取ってもらえる確率が上がります。
また、透明封筒に入っていることで、郵便受け付近に設置されているゴミ箱に捨てることができず、家までもっていってもらうこともできます。
クリアファイルに入れる
少し費用は掛かりますが、クリアファイルにチラシを入れるのも方法の一つです。
クリアファイルは後々使うことができますので、ゴミ箱に直行になることはありません。
チラシが抜けないようにしておけば、自宅の中まで入っていくことができます。そうなれば、透明封筒や厚い紙のように、その場で手に取ってもらえるだけではなく、じっくりと見てもらえる確率も上がります。
まとめ
ポスティングには、メリット・ディメリットがありますが、効果を上げるコツは、できるだけ効率的に配布することと反応が上がる曜日や時間を探り当て、かつ、手に取ってもらう工夫が必要です。
手にも取ってもらえないとなると、どんなに内容の良いチラシを作っても意味がなくなります。
ですから、手に取ってもらえる工夫が重要になります。