DM(dm)の反響はどうでしょうか?
一般社団法人日本ダイレクトメール協会のデータによれば、DMの開封率は61%(2018年)ですが、反応率は22.4%でした。
約4分の1が反応したということになります。
開封率が61%というのは、決して高い数字ではありません。クレジットの明細や役所から書類もすべてDMとしてカウントされているからです。
実際に、販売をメインにしたDMだけの開封率はもっと低いと思われます。(残念ながらデータが出ていません)それ故に、封筒のデザインに工夫を凝らしたり、中に異物を入れたりと、開封してもらう仕掛けをあれこれと考えるのです。
今回は、DMの作成の仕方や作成時に必要なものと開封率を高めるための封筒の工夫についてお話します。
開封させるのは難しい!
DMを出す目的は?
DM(ダイレクトメール)を出す目的は、多くの場合、販売か来店の誘導です。
販売DMとは、商品を購入してもらうことが目的です。ですから、内容物は、商品を購入すると如何にメリットがあるかということを手を変え品を変えて説明したものです。
来店の誘導DMとは、セミナーや説明会への参加申し込みやイベントなどへの来店が目的です。
セミナーや説明会のDMは、参加されれば無料相談ができるとか、聞いたことのある講師が説明するなどの魅力を付けています。
イベントの場合は、遊びに来てください、楽しい催しを用意していますという内容です。
DMを出す目的は、大きく分類するとこの2つになります。
DMに必要なもの
DMを打つときは、どのようなことを伝えれば反響が取れるのかを考える必要があります。
それには、セオリーがあるのですが、これを無視したDMが非常に多いので、改めてDMに必要なものを紹介します。それは以下の6つです。
目的を明確にする
リスト
オファーを用意する
セールスレター(ベネフィット)
パンフレット
申込み書
目的を明確にする
DMを打つ目的を明確にする必要があります。
販売するにしても目的はいろいろです。
・売上数字目的
・アクティブ顧客数
・商品統計
など、販売の真の目的を明確にしておくことが重要です。
「何のために」の目的を明確にしておくと、次回のも活きてくるからです。
売上数字目的
売上に焦点を絞った場合、まず、気にしなければいけないことは販売利益がDM作成費を上回ったかどうかです。これが達成できていないとDMを打つ意味はありません。
DM制作費を上回った上で、いくらの利益を上げることができたのかが焦点になります。
ですから、商品の構成も利益率が高いものや客単価の高いものが選定されると考えられます。
アクティブ顧客数
何人の顧客が、商品を買ってくれているのかを調べるためのDMです。制作費用もそこそこで、商品構成も万人受けするような価格帯のものを選定します。
あくまで目的は、利益ではなく顧客調査ということになります。
商品統計
万遍なく取扱商品を掲載して、売れているもの、そうでないものを見極めて商品構成を見直すうえで、参考にするDMです。
これらは、一例ですがDMの目的を明確にすれば、内容も変わるということです。
目的を明確に
リストを用意する
DMを打つうえでリストがないと何も始まりません。まずは、普段からリストを手入れすることです。
リストも段階別に整理しておく方がよいでしょう。
購入額を基準にして、上得意様を筆頭にランクを付けておきましょう。また、期間を決めて、その間に購入のない顧客は休眠客として、別リストに移し替えましょう。
このようにしておくと、DMを打つ時でも目的別に顧客を選別することができます。そうすると効率の良いDMを送ることができます。
オファーを用意する
DMだけでなくチラシでもオファーは必要です。
オファーとは、簡単に言えば「おまけ」です。
化粧品販売や健康食品販売なら「お試しセット」、ノウハウを販売する場合は「無料相談」や「小冊子」「CD」がオファーに当たります。
オファーがあれば、見込み客を獲得することができます。
ある化粧品会社で、直接商品を販売した場合とお試しセットのみを販売して、その後、お試しセット購入者に本品を販売した場合とでは、売上の差が3倍ありました。
もちろん多いのは、後者です。
セールスレター
DMに欠かせないのがセールスレターです。しかし、これが入っていないDMをよく見かけます。
セールスレターとは、お客様を説得するレターです。
可能な限りのベネフィットを書き出し、お客様がその商品を使った時の便益を臨場感があふれるように書き綴るレターです。
枚数に制限はありません。どのように言えばお客様が購入してくれるのかに焦点を当てて内容を吟味することです。
セールスレターの出来不出来で、売上が変わると言っても過言ではありません。
アメリカでは、過去最大の裏毛を叩きだした時のセールスレターの枚数は、なんと108枚だったという事例もあります。
パンフレット
商品を紹介するためのものですから、パンフレットがないと商品が解りません。
セールスレターとは違い、写真を使って視覚的に見せることができるので、ベネフィットに当たる点は、写真を上手く見せて訴求することが大切です。
申込み書
申込み書がないDMでは、売上を上げることはできません。「買いたい!」と思ったお客様はどのようにしてよいのか解らないからです。
申込み書は、ハガキ、FAX、電話、E-mailと複数の申込み方法を用意しましょう。というのも人にはそれぞれ得手不得手があるからです。
FAXは苦手だけれど、ハガキなら大丈夫。電話は苦手だけれど、メールなら安心というように申し込みやすい方法を用意しましょう。
これがないとどうしていいのか?
開封率を高めるために
DMでの第一関門は、開封してもらうことです。開封率を上げる方法はいろいろあります。
主には、以下の4つの方法で創意工夫しています。
・異物混入
・窓開きや透明封筒
・封筒加工
・ティーザーコピー
異物を購入させる
封筒に鉛筆やペンなどの異物を入れる方法です。
人は、何らかの違和感があると確かめたくなります。そこを突いた方法です。
住宅会社では、木の一片を入れて「我が社で使用している木材です」とピーアールを兼ねたりします。
窓開きや透明封筒
封筒そのものに工夫するのもあります。
封筒に窓を開けて中に入っているものの写真を見せるようにしたり、サンプルを見せるように工夫して、お客様の目を引くようにすれば、開封率は上がります。
透明封筒は、中身が見えていますのでどんな案内のモノが来ているのかすぐに解ります。ですから、見える部分に開封につながる魅力的なものを掲載することが大切です。
封筒に加工を施す
封筒に遊び心を持たせた加工を施すのも開封率が上がります。
よくあるのは、封筒の三辺にミシン目が入っていて、ミシン目を破るとパンフレットのような案内になっている中身と封筒が一体になったものです。
ミシン目を破るという行為に遊び心があるのでついつい開封してしまいます。
ティーザーコピー
封筒にお得感を演出するコピーをティーザーコピーといいます。よくあるのは特別感を思わせるコピーや興味を持ってもらうコピーです。
これに「特典」を組合せると開封率を上げることが出します。
なるほど!いろいろあるんだ!
テストをする理由
大量のDMを発送する前には必ずテストをすることです。
テストの結果を踏まえて改良すべきは改良する必要があるからです。
改良する場合の見直しは以下の3つです。
・リスト
・オファー
・内容
リスト
リストはターゲット(顧客層)のことです。DMの訴求内容がターゲットとずれていた場合、反響を取ることができません。
テストで5000通出すとすれば、ターゲットを分類して、どのターゲット層の反響が高いかを調査することが重要です。
オファー
オファーも2つ用意するとよいでしょう。
例えば、化粧品の場合、
本品を買うと、携帯に便利なトラベルセットをプレゼント!
本品を買うと、〇%OFF
では、どちらの反応が良いかということを調査する。
内容
訴求の仕方も2通りを用意する。キャッチコピー、商品の見せ方、お客様の声の有無などを検証するのですが、あくまでも仮説を立てて改善することしかできません。
反響を取るためには、少しでも奥の情報を集めて分析するしかないのです。
合格しないと!
3種類のデータを用意する
3種類のデータとは、ISDロジックに基づいた分類データです。このデータは、タイプ別の消費行動の特性が明らかになっているので、内容についての分析は不要になります。
消費行動特性に合わせて内容を作り込めば、反響は上がります。
封筒についても開封率を上げるためにいろいろな工夫がされていますが、ISDロジックを使えば、タイプごとに響く訴求をすることができます。
ちなみに、弊社で取り組んだ化粧品会社のDMでは、前年対比売上が300%という信じがたい結果が出ています。
3分類とは
Aタイプ…人に勧められたり、企業の理念、商品物語、社長の考え方に響く
Bタイプ…損得で考える。自分にとって金額に見合う価値があるかどうかに響く
Cタイプ…文字は読まない、ビジュアルに響く、権威に弱い、ピンと来るかどうか
簡単に言うと、このようなことなのですが、詳細は私の著書「集客がどんどん楽しくなる!ISDロジックビジネス」をお読みください。
顧客データを分析する
DMで大切なのは、顧客データの分析です。分析することによりいろんなことが見えてきて、次に活かすことができます。
通常の分析
DMを打ち終わった後は必ず分析が必要です。
・売上はいくらか?
・購買顧客数は?
・平均の客単価は?
・年齢・性別の顧客分類
・売れた商品のランキングと購入層
など、次回につなげるデータ分析が必要です。
一般的にはこのような分析を行います。
マインドアイが勧める分析
弊社が勧める分析は、未来予測です。ISDロジックに基づくと、先に述べたタイプ別に分類するだけでも驚異的な反響は取れます。
これに加えて、運気をプラスするとさらに反響を上げることができます。
運気とは10種類あって、年・月・日・時間に別れます。
家や車、高級時計や宝石など高価なモノは、年の運気。数万円以下のモノなら月や日の運気で判断します。
例えば、運気の中に「浪費」というのがあります。ISDの一般的統計では、保険に入る人が多いとか、何となく買ったという人が多いのですが、あくまで一般です。
企業ごとに分析すれば、どの運気の時に○○を買う人が多いということが見えてきます。
このようなデータを分析すると、運気に合わせて顧客にアプローチすれば反響が上がります。
通常の分析に加えて、未来予測ができるISDロジックを組合せるのが弊社の分析です。
まとめ
DMの反響を上げようと思えば、色々と工夫が必要になるのですが、今までの分析方法では、過去を読み解くしかできないので限界があります。
しかし、ISDロジックを使えば、タイプ別にどのように訴求すれば反響が取れるのか解っているのでテストが不要になります。
また、運気と組み合わせることで、さらに反響を上げることができます。