デイサービスの集客で考えなければいけないのが、ターゲットです。介護を受ける人なのか、その家族なのか、または、ケアマネージャーなのか、誰に向けて情報を発信するのかが重要です。
ここがずれると、集客はうまくいきません。また、自社の特徴を明確にしておかないと、差別化が付かずに仕事を獲得することができなくあります。
ターゲットは誰だ!
営業先を決める
営業先の優先順位としては
①居宅介護支援事業所・地域包括支援センター(ケアセンター)
②老人ホーム
③近隣のポスティング
④介護マッサージセンター
です。
居宅介護支援事業所・地域包括支援センター
居宅介護支援事業所・包括には、ケアマネージャーがいます。介護が必要になった時にかかわるのがケアマネージャーですから、要介護の人や要支援の人をたくさん知っています。
ですから、ケアマネージャーが喜ぶ情報を定期的に発信したり、困っていることを手助けするというように、人と人とのつながりをつくると、利用者は紹介により増えていきます。
そのための情報発信ツールとしては、ニュースレターは有効です。ニュースレターは、相手様との信頼関係を築くためのものです。
ただし、自己開示することやどのようなケアをしているのかの実例、施設はどのようなものかを少しずつ紹介していくことが大切です。
老人ホーム
老人ホームには、いろんな種類があります。
その中でも、有料老人ホームや特別養護老人ホームが営業先になります。双方ともに介護が必要な方が入っておられますので、ホームの足らずの分をカバーできるのであれば、利用者を呼び込むことができます。
集客方法としては、無料マッサージや無料一日体験など無料で体験できるお試しサービスを提供するということで、施設の係員に提案するのが望ましいでしょう。
サービスを受けた患者さまが喜んでいただければ継続していただける可能性があります。
近隣のポスティング
近隣へのポスティングは、やるに越したことはありません。近くのデイサービスであれば、預ける親族も安心です。「デイサービスがここにありますよ」というメッセージは定期的に発信するようにしましょう。
ポスティングするチラシの内容は、どんな施設なのか、どのようなサービスを実施しているのか、どのようなスタッフなのかなど施設の内容がしっかりと伝えることが大切です。
お客様の声
実際に施設を利用しているお客様の声を掲載すると信頼を得ることができます。
お客様個々かの声を集めると自然といろんな声が集まります。担当者がよかった、食事がおいしい、無理のない指導だったなど、集まった声を整理して、施設利用を考えている人に伝わりやすい情報を精査しましょう。
タイムスケジュール
タイムスケジュールを掲載することも必要です。一日のスケジュールがどのようになっているのかは関心のあることです。
スケジュールを見て、「私には、きついかな?」と思う人もいるでしょうし、「ちょうどいい」と思う人もいるでしょう。
「きつい」と感じる人が、入ってきてもすぐに辞めてしまうことになるとスタッフの士気にも影響するので、そうならないようタイムスケジュールは掲載しましょう。
送迎
送迎があるかないか、どこまで送迎してくれるのかを明記しておくことは重要です。
まず送迎がないとなると、家族の誰かが送り迎えをしなければならなくなります。また、迎えに来てくれる場所も知りたいところです。
家の前まで来てくれるのと、近くの○○まで来てくれるのとでは、大きな差があります。
デイサービスを選ぶうえで、「送迎」は大きなウェイトを占めるので、わかりやすく明記することが大切です。
送迎してくれると助かるわ!
スタッフ紹介
通うことになるかもしれないデイサービスにどのようなスタッフがいるのかは関心のあるところです。
ですから、顔写真を載せて介護に対する自分の考えをしっかりと打ち出した内容が必要です。
また、スペースに余裕があれば、簡単な経歴や趣味などを載せるのもよいでしょう。
介護マッサージセンター
介護マッサージセンターと手を組むのも一つの可能性としてはあると思います。
介護マッサージですから、お客様は要介護者です。マッサージセンターの領域ではない、入浴やリハビリの部分だけを引き受けることもできると思います。
ただし、多くの場合は、ケアマネージャーとのかかわりがあるので、独自客を持っているマッサージセンターでないと難しい面があります。
親切にありがとう!
スタッフが積極的に集客に関わる
ケアマネージャーに自社の施設のことを知ってもらうのは重要なことです。
どんな施設かわからないところにケアが必要な人を送り込んでくることはありません。ですから、施設のありとあらゆる情報を提供する必要があります。
営業時間、スケジュール、献立、ケア内容のプログラム、所長はもちろんスタッフの人柄、送迎の詳しい情報など、ケアマネージャーが判断するのに必要な情報をすべて開示することです。
次に大切なのが、ケアマネとのコミュニケーションです。いくら素晴らしい施設でも、人間関係ができていないと信頼はしてくれません。
コマ目に顔を出すなどして、人間関係を作るための努力が必要です。
食事をピーアール
イベントを企画する
定期的にイベントを開催することも大切です。
ひな祭り、七夕、敬老の日、クリスマスなど名目はなんでもOKです工夫を凝らしたイベントを開催しましょう。
イベントを開催する目的は4つです。
一つ目は、通う人たちを楽しませること。二つ目は、家族の理解を深めること。三つ目は、ケアマネージャーに施設の取り組みを見てもらうこと。四つ目は、近隣の方に理解してもらうことと必要になっときには利用してもよいと思ってもらえることです。
イベントを開催するのなら、通う人を楽しませるだけでなく、周りの人たちを巻き込んで集客につながるようにすることです。
お誕生日おめでとう!
問題点を聞き取る
意外とできていないのが、不満の声を聞くことです。
利用者やその家族、ケアマネの不満を聞くことは勇気のいることです。しかし、不満がわからなければ、改善点も見えず、そのまま放置しておくと自然と利用者が減少していきます。
そのようなことにならないように、勇気をもって不満を聞くようにしてください。そして、改善出来ることから改善する世にしていくと、評判も高まりケアマネが紹介したくなる施設に変わっていきます。
聞き取ることが大切!
ISDロジックを取り入れると
ISDロジックはコミュニケーションを取るための理論です。
利用者の一番の不満は、「私を理解してくれていない」です。これは、人間関係トラブルで上位にくる不満です。
施設側は、誠意をもって取り組んでいるのですが、どうしても避けることができません。これには個性があるからです。個性がわからずに、みな同じように接していると不満が起きるのは当たり前です。
しかし、ISDロジックを取り入れると、このような問題がなくなるだけでなく、人をやる気にさせることもできます。
そうなれば、利用者からの評判も上がり、いずれはケアマネの耳にも入ることになり、紹介者が増えるようになります。
コミュニケーションがよくなるんだ!
自社の特徴を明確にする
他社との違いを明確にしておくことは、マーケティングの基本です。
ケアマネージャーに特徴を聞かれた場合、一言で明確に答えることができなければ、営業の努力も水の泡になってしまいます。
ただし、この時の特徴を施設や設備においてはいけません。
あくまでも介護者に向けての特徴です。吉野家のキャッチフレーズではありませんが「早い・安い・うまい」というように、介護者の入浴は「体に負担がかからないように、早く入れます。しかも、どこよりも丁寧に体を洗います。その上料金が安いのです。」というようなことを特徴にすればいいのです。
自社をアピールするのに強みになります。
まとめ
デイサービスの集客の基本は、ツールではありません。何といっても営業です。その中で人間関係を構築していくのが一番の近道です。ただし、訪問するだけではいけません。ケアする人には問題が山積みです。この人たちが楽になることを、営業先に提案していくことが大切です。
そのために欠かせないのがニュースレターです。自社の強みを少しずつ打ち出すだけでなく、所長やスタッフの人柄、利用者の声などを掲載して、訪問の際には、ケアマネさんや訪問先の係員に渡してくると効果的です。