売上を向上させるには、新規客を獲得する、既存客の流出を止める、購買単価を上げる、購買頻度を上げる、購買点数を上げるという5つの方法しかありません。これらのことを売上5原則といいます。
これらについては、ネット上で説明されていますので、ここでは、これらを実現するためにどうしたらいいのかについて説明します。
教えて!
新規客を獲得する方法
既存客にプラス新規客が獲得できれば、売上はアップする。誰でもわかることなのですが、肝心なのは新規客を集める方法ではないでしょうか?
集め方は、商売の形態や商圏によって異なります。
地域に根ざした商売(地域密着型)をしている業態に絞って説明していきます。
新規客を獲得する場合の方法は
・新聞折り込み
・ポスティング
・地域情報誌への広告掲載
・店頭看板
・ホームページ
・SNS
が、主流です。
これからはネットよね!
新聞折り込み
新聞の購読率は、減少してきています。30~40代では30%を切っています。50~60代で50%を超えるくらいしか購読していません。ですから、新聞折り込みを使う場合は、自店のターゲット層が少なくとも50代以上でないと反応は期待できません。
ポスティング
ポスティングをする場合は、配布エリアを決めることです。それには、まず、自店のお客様の所在地を地図上に記入してください。そうすれば、自店の商圏が一目でわかります。
その商圏をいくつかに分割して、ポスティングするエリアと回数を決めて実施すればいいのです。
その際の優先順位を決めるのは、自店の客層を意識することです。市町村の人口推移を調べると町別、年齢別、性別に構成された統計表がありますので、それを見て配布順を決めてください。
地域情報誌への広告掲載
地域には、必ずと言っていいほど地域で流通している情報誌やフリーペーパーがあります。
特にフリーペーパーは、地域を絞って発行しているものが多いので、自店のエリアに合っているかどうかを調べてみることをお勧めします。
店頭看板
店頭看板は、通りすがりン新規客を集めるのには欠かせないツールです。ですので、単に店名だけを書いているようなものではなく、サービスの内容まで具体的に表示してください。また、同じ内容のものを出しているだけではなく、毎日のように内容を更新してください。
ホームページ
集客ツールとして、今後欠かせなくなるのがホームページです。
検索時に地域名+業種で上位に表示させることも重要です。また、ポータルサイト(食べログ、ぐるナビ、ホットペッパービューティーなど)を調べた時も、URLがないとスルーする人の割合が増えています。
ホームページの役割は、自店をしっかりと選んでもらえるような情報が必要になります。
SNS
SNSの代表は、Facebook、twitter、Instaguramです。
業種によって利用するものは異なるでしょうが、情報を拡散するうえでは必要なツールです。
運営は、少々手間と時間がかかりますが、集客に必要なツールであると言えます。
商圏の調査は必須ですね!
既存客の流出を止める方法
新規客をいくら獲得しても、既存客がリピートしてくれなければ売上は向上しません。ですから、既存客の流出を止める必要があります。
既存客が流出する主な理由は、「お店の存在を忘れている」ことです。何のアプローチもしなければ、お客様があなたのお店を忘れるのは当然のことです。
ではどうすればいいのか?
その方法がニュースレターです。毎月、お客様に自店の情報やスタッフの情報を提供することにより、お客様は、親しみを持ってくれるようになります。
そうなれば、お店にリピートしてくれるようになります。
どこだったかな?
リピーターを増やす
リピーターを増やす方法としてポイントカードがあります。
これは、人間の「もったいない」という心理を突いたものです。
ポイントカードを導入するメリットとしては、
・優良顧客へ還元
・顧客データの取得と管理
・来店促進
・他社との差別化
です。
特に、顧客自身が「ポイントを貯めたい」とか「割引を受けたい」と感じることにより、リピートしてくれる販売促進効果があることです。
何度も来たよね!
顧客購入額を上げる方法
購買額を上げることは簡単ではありません。特に流通している商品ほど難しいものです。
そのような場合は、セット販売やクロスセルをすることです。
セット販売
例えば、シャンプーの詰め替え用を1点で販売するより、少し価格を下げて2点をセットにして販売すれば顧客購入額をあげることができます。
関連商品のセット販売も有効です。
髭剃りとシェービングローション、シャンプーとリンス、自転車と子供用の椅子、スーツとYシャツとネクタイ、テニスラケットとボール、鍋と鍋敷きやお玉、鍋つかみなど関連の商品を陳列して販売します。
スーパーでは、野菜売り場や肉売り場の近くに、鍋のスープの素が売っていますね。これも、関連商品を陳列して購買点数を上げようとしているのです。
このように、1点の商品よりも2点・3点を同時に販売すれば、一人あたりの購買額を上げることができます。
クロスセル
クロスセルとは、商品購入後にもう一品を勧めるセールス方法です。
マクドナルドで体験したことがあると思いますが、商品を購入した後に「〇〇はいかがですか?」と勧められたことがあると思います。
これが、クロスセルです。
購入した商品と関連のある商品を勧めると「あ、そうそう」と買ってくれるお客様もおられるので、ぜひ、試してください。
こちらもいかがですか?
購買頻度を上げる方法
購買頻度を上げるには、既存客がどれだけリピートしてくれるかです。
既存客にリピートしてもらうには、頻繁にアプローチすることが必要です。毎月のニュースレターはもちろんのこと、季節ごとなどのキャンペーンの案内などを送るようにすることです。
お客様の購買頻度を上げるには、一にも二にも購入を促すための既存客へのアプローチです。
購買点数を上げる方法
購買点数を上げる方法としては、購買単価を上げるのと同じようにセット販売をすることと、関連商品を販売することです。
鍋だけを販売するのではなく、鍋敷きやお玉、鍋つかみなど関連の商品を陳列して販売します。スーパーでは、野菜売り場や肉売り場の近くに、鍋のスープの素が売っていますね。
これも、関連商品を陳列して購買点数を上げようとしているのです。
顧客を分析する
顧客分析をするのも売り上げを向上させるのに欠かせません。
商品の売れ行きを分析します。
商品ごとに、よく売れる月は、よく売れる曜日は、時間帯はいつなど商品のジャンルごとに調べます。
また、商品ごとの購入層(年代)も調べます。
この分析の結果により、顧客にアプローチしていくと効果的です。
まとめ
売上を向上させるには、新規客の獲得だけではなく、既存客をいかにリピートさせるか、購買単価を上げるか、購買頻度を高めるかということにも取り組まなければいけません。
しかし、既存客のアプローチができていないのが大半です。
バケツに、水道の水を入れる例えです。
新規客は蛇口からの水、既存客はバケツに溜まった水。バケツに穴が空いていたらどうでしょうか?いくら蛇口から水を入れてもバケツは一杯になることはありません。
ですから、売上を向上させるには、バケツの穴を埋めることを最初にしなければいけません。